
2025年4月15日、大阪市内の繁華街にて黒い銃身のエアガン(エアソフトガン)をむき出しのまま持ち歩いていた男性が通報され、警察に任意同行される出来事がありました。
この男性は配信アプリでその様子を生配信しており、「ドッキリ企画」として行ったものでしたが、軽犯罪法違反の疑いが生じる結果となりました。
こうした行為は、たとえ実害がなくても社会に不安を与える重大な行為です。
HBLTとしても、このような無責任な行動は看過できず、大変遺憾に思います。
たとえオモチャの銃であっても、本物そっくりな銃を構えながら歩いている人を見かけたり、銃口を向けられたりしたらどう思いますか?
恐怖を感じたり、怒ったりしませんか?
それが家族や友人や恋人だったらなおさらです。
エアガン・モデルガンは玩具であっても、一見して本物と見間違えるような外観を持つことが多く、公共の場での所持には十分な注意と配慮が不可欠だと考えます。
法的にNGとなるケースと根拠
公共の場においてむき出しで銃を携帯したり構えたりするのは、公共マナーに反します。
そして、法律や条例に触れることにもなります。
具体的にどうなのかを述べていきましょう。
1)むき出しの所持 → 軽犯罪法違反の可能性
軽犯罪法第1条第20号
「正当な理由がなくて、人に不安を与えるような物を隠して携帯していた者」
罰則:1日~30日未満の拘留、または1000円~1万円未満の罰金
正当な理由がなく人に不安を与える状態で所持すると、軽犯罪法違反となります。
罰則や罰金が軽微であっても、前科が付く可能性があります。
前科が付くと、その後の人生に著しいハンデを背負う事になります。
2) 威嚇・構え・配信での使用 → 脅迫罪・迷惑防止条例違反の可能性
刑法第222条(脅迫罪)
罰則:2年以下の懲役または30万円以下の罰金
実際に発砲していなくても、構えたり、「撃つぞ」と言えば成立の可能性があります。
かなり暴力的な行為ですよね。こちらは間違いなく前科が付くことになるでしょう。
3)自治体の条例違反
一部の自治体では、模造銃器の所持や使用を規制する独自条例を制定しています。
例1 東京都:6月以下の懲役または50万円以下の罰金
例2 大阪府:5万円以下の過料
エアガン・モデルガンの正しい持ち歩き方
それでは、どのように持ち歩けばよいのでしょうか。
エアガン・モデルガンはその外観から、たとえ玩具であっても公共の場での持ち歩きには十分な注意が必要です。
以下は、HBLTが推奨する「正しい携行方法」です。
1. ケースに収納する
ハードケースまたはソフトケースに入れて持ち運ぶのが基本です。
外から銃の形状がわからない構造のものを選びましょう。
2. 弾・ガスは別で管理
マガジンは抜いておく・弾やガスは別に保管することで、「誤って撃てる状態」を防ぎます。
これは法律違反の回避だけでなく、安全確保の意味でも重要です。
3. 移動中は取り出さない
「触らない」「構えない」「見せない」が鉄則です。
飲食店や公園などでも不用意に取り出せば通報対象になり得ます。
4. 目的地・利用場所に応じた判断
サバゲーフィールドや許可されたイベント会場以外での使用・展示は原則NG。
「正当な理由があるか」を常に自分に問いかける習慣を持ちましょう。
まとめ
今回取り上げた事件は、たとえ「配信のネタ」や「ドッキリ」であったとしても、エアガンが社会的にどのように受け止められるかを、あらためて私たちに問いかける出来事となりました。
このような事案を教訓とし、エアガンを扱うすべての人が社会的責任と公共の安全への配慮を意識した行動を心がけることが、今後のホビー文化の信頼性と持続性を支える基盤となると思います。
共に、安全で健全なエアガン文化を守っていきましょう!
writer:まえやん